ナゴヤNAT’sはスタートから半年。エシカル、地球にやさしい、地域のために、というキーワードをテーマに記事をお届けしてきました。改めて、「環境にやさしい商品を選ぶ」ということについて考えてみませんか？
先月横浜で開催された「国際オーガニックEXPO2017」でメーカーさんやアイテムを取材。商品はバラエティに富んでいますが、思いは一つ。編集部が気になる商品をピックアップしてお届けします。
｜特産のカツオをキーマカレーに
最初に紹介するのは、愛知のおとなり三重県から、県立水産高校が地元の業者と共同開発した「カツオのキーマカレー」。高校がある志摩市を元気にしようと、ひき肉の代わりに特産のカツオを使ったキーマカレーのレシピを考案。レトルトタイプで1つ450円（税別）で商品化されました。魚特有の臭さを抑えたスパイシーなキーマカレーで、三重県内の道の駅や土産物店、インターネット通販などで販売されています。
三重県立水産高校では実習船「しろちどり」でカツオの1本釣り操業実習を行っています。一本釣りは巻き網漁業と比べて魚を傷つけず水産資源を守れる持続可能な漁法。商品には自分たちで釣り上げたカツオも一部使い、スーパーなどで販促PRをする際には、カツオの解体ショーをしながら試食販売をするなど、水産業の未来を思った行動で地域を盛り上げています。キーマカレーとは別でミートソースタイプも販売中です。
【三重県立水産高校】
http://www.mie-c.ed.jp/hsuisa/
カツオのキーマカレー 450円（税別）
★今月の読者プレゼントにも用意！
｜女性にうれしいアイテム
続いて、女性に喜ばれそうなアイテムを2つご紹介。1つ目は、有機JAS認定、NON-GMO、ほか海外のオーガニック認証を取得している「クコの実（ゴジベリー）」です。
クコの実は杏仁豆腐のトッピングや、中華食材の一つというイメージかもしれませんが、最近はチアシードやアサイーなどと並ぶ「スーパーフード」として注目される食材。海外セレブやモデルも食事に取り入れているとか。ビタミンとミネラル、たんぱく質などが豊富で、身体的にも精神的にも疲労を回復、抗酸化作用によるアンチエイジングも期待できる食品といわれています。
販売する「八仙」（東京都）は、大粒で食べごたえのある有機クコの実とナッツをミックスしたおやつ（754円・税込み）や、乾燥クコの実をパウダーやジュースとして発売中です。
【八仙】
http://baxian.co.jp/
これはヘアケア商品のヘナ。ヘナはインドや北アフリカなど乾燥した地域で育つ植物で学術的にはミソハギ科の植物ですが、インドのアーユルヴェーダの教えにならった、ハーブの粉末でできた白髪染め、トリートメント剤のことをいいます。製造・販売するのは、東京の「グリーンノート」さん。ヘナ以外にも石けんやリップなどの自然派コスメを手掛けています。
自然派白髪染めとはいえ、できるだけ短時間で染められるようにと化学染料を使用することが多いそうですが、同社では植物成分100％のヘナを開発。約60分でブラウンカラーに染めることができるよう工夫された「ヘナ オーガニック」（写真中央）は、フランスの国際有機認証機関「エコサート」の認証も取得しています。
ところで、「エコサート」って知っていますか？オーガニックコスメ認証を世界85カ国で行っており、厳しい基準で審査。製品の95％以上が天然原料、そのうち植物原料の95％以上がオーガニック原料、製造が環境に配慮されている、容器がリサイクルできるなどといった条件をクリアした商品が認証されます。
【グリーンノート】
http://www.henna.co.jp/
「ヘナ オーガニック」1箱100ｇ入り、1800～2300円（税別）
【エコサート】
認証について
http://ecocert.co.jp/cosme/
｜未来の「家庭内菜園」が変わる
最後に紹介するのは、「アクアポニックス」！
水耕栽培＋魚の養殖（飼育）を組み合わせた有機循環システムの装置です。
仕組みは、
- 下の水槽で魚（金魚や熱帯魚）を飼育
- 特別な装置で水中の排泄物を回収
- 上の段に入れられた特別な石に含まれるバクテリアが排泄物を分解
- 水耕栽培している野菜の肥料になる
というもの。「次世代の家庭菜園」の1つになるかもしれません。
開発するのは、元々ベアリングを販売していた会社。人口増加に伴う食糧不足を危惧し都市部でも安心・安全な食材を提供するために新規事業として開発を始めたそうです。大分県にある開発の中核拠点では、ニジマスの養殖を行っている最中。砂漠化が進む中東やアフリカなどで利用拡大が期待されています。岐阜大学では、この装置を使ったワサビの水耕栽培実験も行われています。10月ごろからは家庭用（写真、1台7万円程度）のインターネット販売を開始する予定。
【ホリマサシティファーム】
http://www.horimasacf.com/
環境に、地球にやさしい商品選びは「続けるのが難しそう」「ハードル高そう」と考える人も多いかもしれません。でも、人それぞれのライフスタイルに合わせて、気に入ったものがあれば時々取り入れることがエコ意識をアップさせてくれます。世の中の見方も変わってくるかもしれません。環境にどうやさしいかを知るだけでも「エシカル」なことですよ。
今回の記事でご紹介した、カツオのキーマカレー＆ミートソースを読者プレゼントにもご用意しました！
