塵を拾い、縁も拾う 栄・久屋クリーンアップ大作戦

名古屋の真ん中・栄の南北にのびる久屋大通。その通り周辺を月に一度清掃する活動が行われているのを知っていますか?
周辺百貨店や企業の人、学生、ボランティアに、あの「武将」やあの「アイドル」、「忍者」も活動に参加。先日行われた活動を取材しました。

15年以上前から、毎月第3火曜開催栄地区のまちづくりに関わる人や団体が参加する一大清掃活動。NPO法人久屋大通発展会が中心となり、毎月第三火曜の朝8時30分から30分間行われています。年に二回だけ、人・時間・エリアを拡大して清掃活動を実施。取材した日は1年半ぶりに開催された拡大版。100人を超える参加者が朝8時30分までに久屋大通公園の噴水広場に集まりました。

参加したのは地元企業や百貨店、テレビ塔、市の職員、学生、ボランティアのほかに…

【名古屋おもてなし武将隊】から
徳川家康、前田慶次、踊舞(とうま)3年前の春からほぼ毎月活動!

【徳川家康と服部半蔵忍者隊】から
三平、水連2年前の夏に隊が結成されて以来活動に参加!

お掃除ユニットの「名古屋CLEAR’S」、「チームしゃちほこ」のメンバーも参加していました。

台風が過ぎ去った後の公園や沿道は木々や落ち葉、風にあおられて壊れた傘など、「塵」がいっぱい。武将隊の徳川家康が「いざ、出陣!」と野太い声で勝鬨(かちどき)をあげ、約1時間の清掃活動が始まります。

 

キセル、紙、etc…通勤通学途中の人や散歩中の人にあいさつをしながら、木々の茂みや電話ボックスの脇、タイルのスキマにはまっているごみを拾い集めていきます。

「現代によみがえって初めてごみ拾いを行うようになった、装束を身に着けることさえも自ら行うことはなかったからの」というかつての戦国武将たち。小さなたばこの吸い殻を見つけてはこんな話もしてくれました。「安土桃山時代に日本に入ってきたたばこ。スペインから薬として持ち込まれたのじゃが、戦国武将の中でも伊達政宗公は薬として愛用。朝昼晩とか必ずたばこを吸っており、かなりのヘビースモーカーじゃったと聞いておる。たばこは薬ではないと聞いたらどうなっておったかのぉ」

「儂(わし)は死後神となった。神が紙を拾う(!)ておるというのも不思議なものよ」と武将隊の家康公。タイルにへばりついた紙のくずをはぎとっています。

空のペットボトル、木・ビニールの破片、壊れた傘などが袋いっぱいに集め、最後は分別して終了です。

 

「縁も拾う」清掃活動「ごみ拾いとともに、我々は『縁』を拾うことも大事にしておる。一つの活動を通じてまちの人々が出会い、会話が生まれ、きれいで活気のあるまちになってゆく。なんといいことではないか」と家康公。

この清掃活動は、栄地区を中心とした連携を深め、よりよい街を創り出すことと合わせ、栄地区グランドビジョンの推進に向けた取り組みと位置づけられています。

歴史話を聞きながら、まちをきれいにする活動。次回は10月17日(火)に行われる予定なので、参加希望者は名古屋テレビ塔下に8:30までに集合を! 雨天の場合は、11月1日(水)に延期されます。


●名古屋おもてなし武将隊
http://busho-tai.jp/

●名古屋テレビ塔(クリーン大作戦について)
https://www.facebook.com/nagoya.tv.tower/

●徳川家康と服部半蔵忍者隊
愛知県の魅力をPRする観光コンテンツとして結成。「かつて愛知にも忍者がいた」という史実に基づく。現在の緑区鳴海で取り立てられたことから「鳴海伊賀衆」と呼ばれていたが、現代によみがえった隊の名前としては「服部半蔵忍者隊」。名古屋城で忍者教室などを開催。
http://www.ninja-japan.com/