今話題の「仮想通貨」を知ろうvol.3 口座をつくって仮想通貨を持とう

これまでに仮想通貨の概念、保有することのメリットデメリットをお伝えしてきました。奥深い世界ですが、「どんな通貨か」は理解していただけましたか? 仮想通貨シリーズ第3段は、実際に口座を開設して保有する手続き方法について。今回もFPの加藤仁美さんの解説です。


「取引所」を選ぶ

仮想通貨を保有するには、仮想通貨用の口座をつくる必要があります。銀行口座だったら、銀行へ、証券口座だったら基本的には証券会社に行くのと似ていますね。ビットコインなど仮想通貨を取り扱う「取引所」がいわゆる仮想通貨口座を開設することができる会社です。

「日本語でアナウンスし、サービスを提供している【coincheck(コインチェック)】【bitFlyer(ビットフライヤー)】などが初めての方には利用しやすいでしょう。セキュリティ対策も二段階認証(※詳しくは後半で)を推奨しており、この2つの取引所は取り扱う仮想通貨の種類が一部異なりますが、どちらもビットコインの取り扱いがあります」と加藤さん。それぞれの詳しい特徴は各社のホームページなどを見て検討してください。

 

 

日本円を入金してビットコインを購入

続いて、口座開設、入金、ビットコインを保有するまでの流れを紹介します。パソコンは普段使わない人、送金したり日常的に値動きをチェックするのに便利なよう、取引所が提供している無料アプリをダウンロードして手続きする方法をお伝えします。

 

【coincheck】でビットコインを購入する場合

Step.1 アカウントを開設
Android、iOS系それぞれ専用アプリがあります。自分のスマートフォンにダウンロード。ダウンロードが完了したらアプリの手順に沿って必要事項、本人確認書類を登録するといった手続きを行います。

Step.2 日本円を入金する
現在coincheckでは銀行振り込み、クレジットカード払いによる入金ができます。実際に手続きをしても自分のcoincheck口座に反映されるまでは1日以上かかる場合(主に土日・祝日)もあります。利用者本人とは異なる名義(他人名義)の銀行口座からの入金、クレジットカードの利用はできないので注意しましょう。

Step.3 ビットコインを購入する
仮想通貨のビットコインはいくらで手に入るのか。9月10日ごろは1BTC=45万円前後を推移していることから考えると、0.002BTC=900~1000円相当と考えます。実際に約1000円分を購入する場合は次のようになります。

【コイン購入】→リストから「BTC」を選ぶ

【コイン購入】→【BTCを選択】→【希望購入量を打ち込む】

 

【コイン購入】→【BTCを選択】→【希望購入量を打ち込む】→【確認画面】表示

 

【コイン購入】→【BTCを選択】→【希望購入量を打ち込む】→【確認画面】→【総資産】に反映

 

セキュリティ、詐欺対策

「安全性を高めるために各取引所が利用者に呼びかけているのが、仮想通貨を取引するのに使用するPCやスマートフォンに二段階認証の設定をすること。Googleが提供する『Google Authenticator』というセキュリティーアプリを使用します。」と加藤さん。CoincheckやbitFlyerなど国内の取引所は、二段階認証を設定し、諸条件を満たすユーザーが不正な引出しなど被害にあった場合に補償する制度も設けています(内容・対象は各社HPに掲載)。新聞報道などによると、1~7月の仮想通貨被害は33件。1~6月に被害に遭った23件のうち20件で、不正防止に有効な2段階認証を利用していなかったそうです。

また、詐欺に遭わないようにするには、前回も少し触れましたが、

「私と対面した人にだけ販売している、私からしか買えない」

「セミナー参加者しか買えない」

「書面で契約してもらわないと買えない」

といった話をする人を信用しないこと。初めてで自分に管理できるか不安と思うなら「今は手を出さない」ようにするのも選択肢です。

少額、分散して購入、値動きが大きいですが一喜一憂せず、「将来現金の代わりになるかもしれない通貨」を勉強する意味で、購入を検討してみましょう。


▼取材協力/

ファイナンシャルプランナー 加藤仁美さん

名古屋周辺の企業や住宅展示場、葬儀場などで、お金に関するセミナーや保険の見直し、資産運用などの個別相談を務める。子どものおこづかい教室から相続・贈与までテーマはさまざま。

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