イタリア客船「コスタ ネオロマンチカ」のクルーズtripへ

イタリアのクルーズ船「コスタ ネオロマンチカ」が名古屋港に寄港。1泊3食付き1万円台というリーズナブルな料金で楽しめる日本発着のクルーズツアーを売り出しています。クルーズ船ツアーの魅力を、クルーズアドバイザーの解説と船内見学の様子と共にお届けします。

 

名古屋港初、乗下船可能なクルーズ

1月12日11:00AM、名古屋港水族館そばのガーデンふ頭に接岸する大型客船「コスタ ネオロマンチカ」。港湾の職員や地元の人らが足を止め、カメラ片手に入港を見守ります。

総トン57,150トン、全長220.6メートル、全幅30.8メートル、最大乗客定員1,800人、客室数789室、乗組員622人。イタリア・ジェノバに本社を置くコスタ社が運行する同船。14隻の船隊を持つ欧州最大のクルーズ会社で、これまでは地中海や欧州を中心に航行してきました。

2016年から日本発着クルーズツアーを開始。2017年から同社の中でも最新かつラグジュアリーな「コスタ ネオロマンチカ」を新たに配船し、金沢、舞鶴、福岡、横浜などからの出航がスタート。この1月からようやく、名古屋港で乗下船ができるクルーズが始まりました。

 

2018年はクルーズツアーが人気に⁈

「クルーズは高い、ドレスコードがあって大変そう…、そんな風に思っているのは日本人だけ。トータルで考えればおトクな旅になるはず」と話すのは、この日の船内見学を企画したツアーステーションのクルーズアドバイザー・加藤広明さん。クルーズ乗船日数800日という全国トップクラスの経歴の持ち主です。

クルーズ船は世界に約350あるといわれ、バリエーションも豊富。カリブ海や地中海などを航行する乗客5000人越えの巨大客船から、1000~1500人クラスの客船、また、ドレスコードありの豪華クルーズ船から、カジュアルなタイプのものまで規模も内容もさまざまです。日本客船のように国内のみをクルーズするものもあれば、今回のイタリア船のように、韓国・釜山や台湾を経由するルートもあります。

この船はプレミアムプランもありますが、4泊5日で大人1人7万円台(海側クラシックEC=写真、7月金沢・舞鶴・福岡発着、早期申し込み割引あり)のプランも。

「ビュッフェ、フルコース料理が旅行代金に含まれ、食事時のワイン、ビール、ソフトドリンクまで旅行代金に含まれています。13歳未満のお子さんは、大人2人につき旅行代金が2人無料(*1)。飛行機で沖縄へ行ってレンタカーなどで動けば同じくらいとも言えます。首都圏では、これまでのクルーズ層にはなかった若い女性グループの参加なども増えています。少し手狭感はあるものの3人目、4人目の旅行代金は4万円台なので、最近は“女子会inイタリアクルーズ”といったスタイルも。新しい旅の形として日本でも定着してくるのではないかと期待しています」

*1子どもの利用時は、港湾税とサービスチャージ代は別途必要

 

動く巨大洋上リゾートホテル

水面からの高さ約56メートルほこる「コスタ ネオロマンチカ」。10のフロアで構成され、小さな窓が見えるあたりは客室、救難ボードが見えるあたりはレストランやスパ、カジノなど共有フロア、最上部はスイートタイプの客室とプールやバーなどが備わります。2012年に大規模改装が行わたので、船内は清潔感もあります。

最上部のプールデッキ。潮風を感じながらくつろげるデッキスペース、子どもも楽しめるプール、周囲の通路にはジョギングコースも配備されています。ナイトパーティーがここで催されることもあるそう。

ここは船の10階にあるビュッフェスタイルの「ジャルディーノ」。船尾から側面側(写真上)にレイアウトされたレストランで、和食を含む多彩な料理が味わえます。高級レストランのような雰囲気の空間ですが、ビュッフェは旅行代金に含まれているので追加料金(*2)はなし。クルーは外国人も多いですが、日本語対応のスタッフも常駐しています。

*2…一部有料ドリンクあり

カジノと隣り合わせにあるワイン&チーズバー。コーヒー&チョコレートバーなどもあります。

 

目指せ500万人の訪日観光客

日本政府は外国船籍の寄港による訪日外国人を増やす計画で、2020年には500万人をクルーズツアーによって集客したい考えです。『地方創生関連予算』という言葉を最近聞くと思いますが、その予算の一部は、港が小さく大型クルーズ船が入港できなかった港の整備費(秋田県の酒田、京都府の舞鶴、石川県の金沢など)に使われているそうです。

「外国船籍が寄港しやすい環境が日本各地にでき、インターポーティングの導入(複数の港での乗下船を可能とすること)により乗船者数も増えました。2018年は名古屋へ寄港する外国船も増える予定です。乗船者数によって今後も名古屋港に入港するか否かは決まります。まずはクルーズ船が寄港した際に行われる見学会などに出かけてみて、まずは体感してみること。そして気に入ったらとりあえず予約。人気プランはあっさり完売してしまうのが最近の傾向です」と加藤さん。

2018年、「高嶺の花」ではなく、「手が届きそう」なクルーズツアーでの旅行を検討してみては?

ちなみに、この「コスタ ネオロマンチカ」は、今週末1月20日(土)の午前に名古屋港(ガーデンふ頭)へ入港予定。まずはその大きさを体感してみて。

 


●取材協力/

・コスタクルーズ
https://www.costajapan.com/

・ツアーステーション
https://www.ts-cruise.jp/