昨年ラグビーワールドカップが日本で開催され、空前のラグビーブームが到来!熱き桜戦士の姿は、老若男女問わず日本中を感動の渦に巻き込みました。
頑張っているラグビー選手はなんと名古屋にも。そのチームとは、今年2月に全国準優勝を果たした社会人ラグビーチーム「名古屋ラグビークラブ」!「ラグビーを楽しむ」ことを大前提に、ラグビーを愛し、クラブを愛し、クラブに所属していることを誇りに思えるチームづくりを実践しています。
コロナ自粛要請に伴い、チーム活動を非対面に限定していた名古屋ラグビークラブは6月7日(日)、チーム練習を再開!ラグビーの魅力を伝え、ラグビー人口を増やそうと続けられている地域貢献活動なども紹介します。
|名古屋ラグビークラブができた頃
愛知県のラグビー界が発展期を迎えていた昭和41年、愛知社会人リーグ、関西社会人リーグと時期を同じくして、さまざまな企業出身者でつくる名古屋ラグビークラブが発足しました。
当時の社会人ラグビーチームは、企業内でつくられたものがほとんど。職場にラグビーチームがなく残念な思いをしている人も多かったとのこと。東京でそれぞれ異なった出身のメンバーが集まり独特の活躍をしていた、エーコンクラブやエリスクラブのようなクラブチームを「愛知県にも設立できないものだろうか」。ラグビー関係者からは、名古屋のクラブチームを待ち望む声が出るようになっていたのです。
大学高校OB・OGの惜しみない協力の下、晴れて誕生した名古屋ラグビークラブ。創部当時は、クラブ設立に携わった愛知教育大学ラグビー部監督の計らいにより、同大の学生らと同じ練習場を使用。当初は、部員が集まらず、試合出場も危ぶまれるほどでした。
その後、大学生らと試合や練習を重ねていき、部員数も次第に増加。創部から1年ほどで80人を超える大所帯となりました。そして、日本代表メンバーで国際試合の経験も豊かな選手もメンバーに加わり、強豪チームとしてめきめき成長していきました。
|全国大会で準優勝!
東海のラグビー界でリーダー的存在となった名古屋ラグビークラブ。今年2月16日、熊谷ラグビー場で開催された「第27回全国クラブラグビーフットボール大会」に出場し、準優勝の快挙を成し遂げました。
結果は、ハーキュリーズ(東京都)の17得点に対し、名古屋ラグビークラブが16得点。内田治監督は「優勝に足りなかったところは、ルールを守る規律、接点(ブレークダウン)の精度、強さ。得点を取りきるスキル不足もあった。あと1点届かなかったのは残念ですが、日本一になってもおかしくない素晴らしい内容でした」と振り返りました。また、「選手は必死に頑張ってくれ、その姿には感動しました。たくさんのOBや家族、友人そしてファンが応援してくれて、とても励みになりました」と感謝しています。
今後について、内田監督は「得点能力アップや接点での精度、規律を守る精神力の強化などを図りたい」とその目は全国優勝を見据えています。
|タグラグビー教室開催
名古屋ラグビークラブは、ラグビー関連の地域貢献活動にも積極的に参加しています。名古屋市ラグビー協会の運営、名古屋市教育スポーツ協会の運営サポート、子どもたちのラグビースクールなど、さまざまな分野で名古屋ラグビークラブのメンバーが活躍。ラグビーを愛してやまない人たちが大勢います。
そんな名古屋ラグビークラブが、子どもたちにラグビーの楽しさを伝えようと長年続けている活動の一つが、子ども向けのタグラグビー体験教室。
タグラグビーは、タックルなどの激しい接触をなくし、腰の両脇に付けた帯(タグ)を相手に奪われないようにしながらボールをつなぐ初心者向けのラグビー。腰に巻いたタグを取ることがタックルの代わりとなり、安全に競技できるのが特徴です。
内田監督は、タグラグビーの魅力について「タックルがないので初心者でも取り組みやすい。また、ラグビーは後ろへしかパスが出せないので、運動の苦手な子でもあきらめずにボールを追いかけていればパスしてもらえる。体格など個性の違う子がお互いの良さを生かしてワンチームで戦えるんですよ」と熱く語っていました。
|地元から応援しよう
華々しい経歴を誇る名古屋ラグビークラブですが、クラブ運営では厳しい面も。メンバーのリクルート活動や練習グラウンドの確保に頭を悩ませているそうです。「名古屋という土地柄、転勤族が多く、転勤、転職、配置転換で毎年選手が入れ替わる。いくらリクルートをしても退部する人が多ければメンバーは減ってしまいます」と肩を落とす内田監督。「練習グラウンドをどこも借りられないときは河川敷や公園で練習したことも。昔は白川公園、庄内緑地公園をメインに練習をしていましたが、今は東海学園大学のグラウンドを使わせていただいていて、とても良い環境です」と感謝しています。
新型コロナウイルスの感染拡大防止を受け、練習も従来どおりというわけにはいかず、6月に予定されていたタグラグビー関連のイベントも中止に。
内田監督は「また1からのスタートになりますが、日本一を勝ち取れるように選手とともに努力を重ねていきます。こんな状況で練習ができていませんが、今できることにベストを尽くしていきます」と力を込めます。
今後の状況によってはイベントが開催される可能性も。部員・マネージャーも随時募集しています。地元から、強豪名古屋ラグビークラブを応援していきましょう!
▼名古屋ラグビークラブ
https://nagoyarugbyclub.com/