教えて先生!「質の高い睡眠」ってどういうこと?

寝不足で疲れが取れない。日中は眠いのに夜になると寝付けない。翌朝起きるのがつらい……。睡眠不足は働く多くの人々にとって大問題。日本人の睡眠時間は先進諸国の中で最も短いというデータがあるほどです。

そんな国民的な悩みを解決すべく、心身を効率的にリフレッシュする「質」の高い睡眠を研究している団体が、一般社団法人 睡眠栄養指導士協会。今回は協会認定の睡眠栄養指導士で、名古屋市在住の岩下玲子先生にお話をうかがいました。

 

栄養が快眠のホルモンをつくる


睡眠栄養指導士の岩下玲子先生

「質の高い睡眠……というと枕やマットレスを替える人が多いです。確かに効果はありますが、それより大切なのは自分が健康体であること。健康な体は睡眠ホルモンを適切に分泌しますから」と岩下先生は話します。健康になるためによく眠るのではなく、“健康であるからこそよく眠れる”ことが基本だそうです。「健康のためにはまず栄養をとることです。それも消化に良く、豆や野菜のように植物性タンパク質やビタミンなどを含んでいるものが望ましいです」

岩下先生は人工透析を行う臨床工学技士として病院で勤務していた経歴があり、数多くの患者さんと接していました。また自身も大病をした経験があることから、そもそも病院にかからずに済むほど健康になるにはどうしたらよいのか?と考え、栄養と睡眠に着目して現在の道に進むことになったのだとか。

 


野菜などの豊富な栄養素が快眠ホルモンのもとに

岩下先生によると質の高い睡眠を得るには3つの基本的な指針があり、1つめは「足りないものを補う」こと。さまざまな栄養をバランスよく摂取すれば、質の高い睡眠へと導くホルモンが体内で生成されるそうです。

さらに、「栄養以外で補うべきものは“光”です。日光によって体内時計は調整されますから、朝日を浴びると夜には自然と眠くなるものですよ」

栄養をとって早起きをする。シンプルですが健康の秘訣として昔から言われ続けていることに快眠のカギがあるようです。

 

補う反面、いかに無駄を省くかも大切

寝不足で仕事中もウトウト……

3本柱の2つめは「余計なものを減らす」ことです。「人間の体はストレスが溜まると、対抗して覚醒作用のあるホルモンを出してしまいます。悩みのある人が眠れないのはそれが原因ではないでしょうか。こうした余計な物質を減らすには栄養素の摂取や、ヨガなどリラックスできる運動がおすすめです」

3つめは「睡眠負債をなくす」。毎日の寝不足が借金のように蓄積されることを睡眠負債といいますが「心身の不調の原因となり、眠ることでしか解消できません。人によって原因はさまざまなので、しっかりお話を聞くようにしています」

寝不足は仕事の能率や職場の人間関係にも直結するため企業の関心も高く、最近は会社でセミナーを依頼されることも多いそうです。

確かに人生の約3分の1の時間を占める睡眠をおろそかにしていると、取り返しがつかないことになってしまうかも。一度真剣に考えて自分の生活を見つめ直し、毎日ぐっすり眠ってみたいものですね。

 

睡眠についての素朴な疑問Q&A

睡眠に関する情報は諸説入り乱れてどれを信じたらよいかわからない!という人のために気になる質問を岩下先生に聞いてみました


質問に答える岩下先生

Q:睡眠負債を減らすため休日に寝だめするのはアリ?

A:朝遅くまで寝るのではなく、前の晩に早く寝ましょう。「早い時間には眠れない」という人は普段より15分でも20分でも早く床に入って、翌朝は少しでも早く起きることから始めてみてはいかがでしょうか。

 

Q:寝る直前の食事はやっぱり良くない?

A:寝ている間も消化のために内臓が忙しく働くので質の悪い睡眠になりがちです。やはり食事は寝る3~4時間前には済ませておきたいですね。それが難しい人は、せめて豆腐とか軟らかく煮た野菜とか、植物性の消化に良いものをとるように努めましょう。

 

Q:寝る時にエアコンをつけてもよい?

A:暑さ、寒さで夜中に目が覚めるくらいなら適温に設定してつけっぱなしに。風が直接体に当たらないように工夫した方が良いですね。

 


寝る前のスマートフォンは要注意

Q:スマホやパソコン画面のブルーライトって睡眠を妨げるの?

A:ライトの影響もありますが、情報による刺激で脳が目覚めてしまうと思います。睡眠にはリラックスが大切ですよ。

 

Q:午後10時から午前2時は成長ホルモンが出やすい「睡眠ゴールデンタイム」って本当?

A:「夜眠って朝起きる」という基本さえ守れればその時間帯にこだわる必要はありません
あくまでも深く眠ることが重要です。

 


自分に合った睡眠法を知れば毎日の目覚めが変わるはず

もちろん人によって生活習慣や体質が異なるので、質の良い睡眠を得る方法も人それぞれです。自分なりに工夫をしつつ快適な睡眠を目指してみましょう!

 


▼詳しくはこちら

Healthy Habit 岩下玲子

https://www.healthyhabit-jp.com/

 


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