2月14日はバレンタインデー。世界では、男女がお互いに気持ちを伝え合う日として、メッセージカードと一緒に花を贈ることが定番です。バレンタインに花を贈る「フラワーバレンタイン」。
この習慣を日本に根付かせるための取り組みをリードする「花男子プロジェクト」代表、近藤祐司さんにインタビューしました。
|花男子は、花を贈るすべての男性
花の一大産地として知られる豊橋市を中心とした東三河を拠点に活動するのが、近藤さんが代表を務める「花男子プロジェクト」。2011年11月11日から始動。フローリストや生産者、卸、流通に関わる有志から結成された花のパフォーマンス集団です。
愛知県は全国一位の花の生産地。花の出荷量としては日本一ですが、そのマーケットは年々減少傾向にあります。全国の切り花の出荷量は10年前に比べて10億本近くも減っています。
近藤さん自身は、花の仲卸業者の家庭で育ち、観葉植物や花苗の出荷に携わってきました。「次々と生産農家が花づくりを辞め、市場もなくなっています。業界を盛り上げたいと始めたのがこのプロジェクト。新しい花文化を定着させないと消費拡大とまではいきません。そこでとにかく『目立つ』ために花のパフォーマンスを思いつきました」
始動当初は、花屋意識が抜けずパフォーマンス後にすぐにステージから降りてしまったり、片付けを始めてしまったりと、“パフォーマー”としての意識も薄かったそうですが、7年が経ち、お客さまとのコミュニケーションや魅せるスキルにも磨きがかかり、全国から呼ばれるほどに。5人から始まったプロジェクトですが、今ではこの活動に賛同する人は全国に50人以上います。
「花農家や会社員、公務員の方などさまざまな分野の人がこの活動に携わっています。花は暮らしを彩り、心を豊かにしてくれるもの。男性から大切な女性へ、花を贈る文化を育てることが、新しい起爆剤となってくれればと。花男子は僕らパフォーマーのことだけでなく、花を贈る男性皆さんすべて。花贈りって抵抗感はあると思いますが、根付いてほしい新しい習慣ですね」と近藤さんは想いを話します。
|初めての花贈り、まずは一輪から
結婚記念日、誕生日など、人生の節目のイベント時に、花を誰かに贈った経験はありますか? 近藤さんの話によると、「花を贈る習慣がそもそもない」という人や「頼み方が分からない」ほか、「一度贈ったことがあるけど、相手が微妙な反応だったので、それ以来…」という人が多そう。
「昨年、金婚式(結婚50周年)とダイヤモンド式(結婚60周年)のご夫婦を祝う会に招かれ、パフォーマンスを行いました。男性の皆さんに花を贈った経験を尋ねると、一度も贈ったことがないという方がとても多かったです。シニアに限らず、若い方もそうですが、男性にとって花屋は『江戸ずし』(!)と同じくらいとても敷居が高い。はじめの1歩を踏み出すには勇気が必要かもしれませんが、その背中を押すのが僕らの役目でもある。できそうなことから始めてみては」(近藤さん)
ピンポンマム(ボンボン菊)、バラ、デルフィニウムの3種から好きな花を一輪選んでプレゼントという企画を以前行ったところ、ブルーを基調としたデルフィニウムが一番人気だったそう。
「会社帰りの男性には抵抗感があまりなかったのでは。花言葉とか好みとかを気にせず、買ってみる、手に取ってみる。それから重要なことがもう1つ。女性はもらってもビックリしないこと。ご主人やパートナーはあなたに喜んでほしい、だけなのです。」
女性から男性へチョコレートを贈るというのが日本の通例ですが、男性読者の皆さま、今年はあなたの出番です! さあ、花屋さんへ出かけてまずは一輪買ってみましょう。
|10日(土)に花贈りパフォーマンス!
西区のmozoワンダーシティで花男子パフォーマーによる花贈りイベントが行われます。ステージに上がって、思いと花を贈りたい人のために、フローリストがその場でブーケを即興で作成。贈りたいけど誰かにサポートしてほしい、という人はぜひ会場を訪れてみて!
■花男子による花贈りプロモーション
2月10日(土) 14:00~14:40(予定)
mozoワンダーシティ 1階 イーストコート
(西区二方町、各線上小田井駅より徒歩5分)
●花男子プロジェクト
http://hanadanshi.com/
●愛知県のフラワーバレンタイン
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/engei/300104flower-valentine.html