毎年春が近づくと花粉症に悩まされる人は多いのでは。ことしは自然のハーブを使って対策してみませんか?
今から始めても効果的なハーブの種類や使い方についてご紹介します。
|花粉症はストレスと因果関係あり
花粉症になる人、ならない人、治ったかもと思ったらまたの繰り返し…。いろいろなケースがありますね。そもそも花粉症とはどうして起きるか知っていますか?千種駅のそばにある「自然の薬箱」代表、薬剤師でアロマセラピスト、国際中医師の千田のぶこさんに話を聞きました。
花粉症は忙しくてストレスを感じたり、睡眠や食事の面で不規則な状態が続いているときに起こりやすく、アレルギー素因にもよりますが、体が元気なときは免疫バランスがとれるようになり、症状が出にくいとされています。
症状がひどい場合は病院の薬や漢方薬の服用をお勧めしますが、「まだ症状が出ていないけど、毎年なるからという人なら一度、ハーブやアロマを取り入れてみてはいかがでしょうか。ハーブには、リラックス効果により自律神経を整えたり、粘膜の炎症を抑えたり、抗アレルギー作用があるものもあります。薬と併用することで、辛い症状を緩和することもできますよ」と千田さんはアドバイスします。
|ハーブティーで体質改善
ハーブを花粉症対策として取り入れる場合、
・体質改善をサポート
・かゆみや不快感といった症状の緩和
という2つの効果が期待できます。
免疫機能の正常化や症状を緩和する効果が期待できるハーブの種類と手軽な使い方を教わります。できるだけ症状がまだ出ていないうちからケアを始めましょう。
【ハーブの種類】
☑リンデン ☑カモミールジャーマン
☑甜茶 ☑ミント
☑ネトル ☑ローズ
☑シソ
「シソは免疫機能の正常化を促し、花粉症による炎症反応を抑える効果があると最近の研究で明らかになっています。ドライハーブのお茶も良いですが、野菜売り場の青シソをカップに入れて、塩ひとつまみと熱湯を注ぐだけでも手軽においしいハーブティーがつくれます」(千田さん)
☑マロウブルー
見た目も鮮やかなマロウブルーは、「ウスベニアオイ」という植物の花の部分をドライにしたもの。このハーブティーは、はじめ鮮やかな青色ですが、レモンを加えるとピンク色に変化するので視覚的にも楽しめます。粘膜を保護する効果が期待されます。
加糖したい場合は、お好みでハチミツを少量加えて楽しみましょう。
|アロマオイルで症状緩和
続いて、アロマテラピーで使われる精油を使って症状を緩和する方法を教わります。
【精油の種類】
☑ユーカリ・ラディアタ
粘膜の炎症を抑える作用があり、粘膜の分泌過多による鼻水や、粘膜の浮腫による鼻づまりなどのアレルギー症状を緩和
☑ラヴィンツァラ
免疫調整、抗アレルギー作用
☑ペパーミント
リフレッシュ作用、鼻づまり症状の緩和
☑ラベンダー
リラックス作用、症状によるイライラや不眠を改善
マスクの外側の端に1滴(アロマオイルが直接肌につかないように注意)、ティッシュに1、2滴たらしたものを枕カバーに忍ばせたり、希釈してルームスプレーやマッサージオイルとして利用したり。方法はいろいろありますが、「カップでできるお手軽“ディフューザー”というのもありますよ」と千田さん。
熱いお湯を入れたカップに、上記の精油を2、3滴たらし、お部屋にアロマを拡散したり、目を閉じて湯気を吸入してのどや鼻の粘膜に直接作用させたりします。「アロマをたく」よりも手軽かもしれません。また、少し熱めのお湯を入れた洗面器を用意して、精油を1滴たらしてよく混ぜ、そこにタオルをくぐらせ、絞ったあと、耳の裏を拭いたり、目の上に乗せたりするのも効果的です。
注意することは、症状が強いからといって、精油を希釈せずに直接肌につけることは避けましょう。「精油はハーブから抽出された濃厚で作用の強い物質です。原液での使用は、肌に炎症を起こす可能性もありますので、必ず希釈して使用しましょう。マッサージなどをする場合は1〜3%に希釈します」(千田さん)
体のリズムを整え、自然の恵みのハーブティーやアロマテラピーで花粉症対策。3月になる前にぜひ始めてみませんか?
●取材協力/自然の薬箱
1つのビルの中で、漢方相談薬局、野菜たっぷりの食事やスイーツが楽しめる薬膳カフェ、ヨガや気功で体を整えるボディワークスタジオ、鍼灸やアロマトリートメントでリラックスできるボディケアルームを運営。「自然の力でからだの中から美しく」をテーマに、各専門分野のスタッフが対応。
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