開催報告『HASUNA・白木夏子さんの講演とルワンダランチ』

“サステナブルで快適な暮らし”をテーマに、人と環境の関わりについて考え、行動するきっかけを提供するNagoya Eco Club、通称なごエコ。毎月SDGsを考えるきっかけになるイベントが企画されています。

今回は、エシカルジュエリーHASUNA代表の白木夏子さんの講演と、ルワンダのランチを楽しむイベントが開催されました。

 

エシカルジュエリーHASUNA代表の白木夏子さんの講演と
ルワンダランチを楽しむ

 

10月16日(土)になごエコイベントとして「白木夏子さんの講演とルワンダランチを楽しむ」が開催されました。

会場は、あおなみ線ささしまライブ駅からすぐのJICA中部なごや地球ひろばのセミナー室とCafé CrossRoads。

今回のテーマは、SDGsの12番の「つくる責任つかう責任」について。10代から60代の男女が参加しました。

 

途上国の環境汚染や児童労働問題に取り組むため、起業を志すHASUNA

エシカル(人や社会、環境に配慮した)な商品とういだけでなく、ファッショナブルでデザイン性あふれるジュエリーが人気の「HASUNA(ハスナ)。ジュエリーの材料となる金や宝石をフェアトレードで輸入し、途上国の環境汚染や児童労働などの問題解決につながるよう取り組んでいます。

 

学生時代に聞いたフォトジャーナリストの話が世界の貧困に目を向けるきっかけに

「学生時代にフォトジャーナリストの講演で紛争地域の劣悪な環境、動物などの密売や生きていくことのできないほどの飢餓などについて聞く機会がありました。自分の生活と同時代に起きている世界の悲惨な状況にショックを受けたんです」と白木さん。短大を卒業後はイギリスの大学へと進学し、その後、2カ月ほど滞在したインドで、カースト制度にさえ属せない「アウトカースト」の存在を知ります。そして、調べれば調べるほど、多くの国で貧困の連鎖に苦しんでいる人たちがいることを痛感したといいます。

 

私たちの生活は、途上国の貧困の上に成り立っているという現実

60カ国以上をバックパッカーで旅をし、その中にはルワンダをはじめとしたアフリカや中東、中南米など多くの途上国へも訪れました。内戦が続き、政情不安で、職を失う人も多く、子どもを学校に行かせることもできず、多くの人が貧困のループから抜け出せずにいる現実を目の当たりにします。

「私たちが便利で豊かな美しい生活を送るために必要なPCや携帯、ジュエリーや化粧品の原材料は、途上国の貧困と密接に関わっています。決して安くはないお金を払っているのに、彼らは生活さえままならない、わずかな収入しか手に入れることができません。そういった現状を変えるには、自分自身で現地へ行き、直接やり取りをするフェアトレードで商品を作るしかないと思ったんです。ルワンダを訪れた時も、内戦によって両親を亡くした戦争孤児やストリートチルドレンが数千人いると知り、愕然としました」

 

 

彼らが自立した生活を送るために収入を得る手段を提供する

内陸地にあるルワンダではたんぱく源として牛が食され、大量の牛の角が廃棄されているため、それらを研磨して工芸品が作られています。牛の角で作られたバングルを見て、ジュエリーの素材になると思った白木さんは、工房で働くもとストリートチルドレンの青年たちにその作業を依頼したのです。

 

「海外青年協力隊としてルワンダに来て、現地で工房を立ち上げた愛知県出身の女性と知り合い、彼らに仕事を作ることで、貧困から抜け出すサポートができないかと考えました」と白木さん。

字が書けない、読めない青年たちに作業を依頼するのは最初大変だったといいますが、中間搾取をなくすことで、彼らにも賃金を支払うことができ、10年近く経った今、彼らは結婚して家庭を持つようになったといいます。

 

ジュエリーを通して、社会や人々を元気にしていきたい

「最初は私が仕事を与えようと考えていましたが、私自身が彼らからたくさんのパワーや勇気をもらっていることに気付きました。日本にいると、考えられないような環境ですが、キラキラした目で私を見て、微笑んで近づいてきてくれる子どもたちに出会うと、こちらも元気をもらえ、笑顔になっていくんです」

泥の中でも美しい花を咲かせる蓮の花。アジアでは浄化の象徴とされる蓮の花をブランド名の由来につけた「HASUNA」。一粒のしずくのような美しい煌めきのジュエリーたちが、人々の心に少しずつエシカルな暮らしの輪を広げてくれています。

後半の質疑応答では、ルワンダの現状だけでなく、家庭と仕事の両立や女性の社会進出についてなど、幅広い質問にも答えていただきました。

講演後は1階のCafe CrossRoadsで、ルワンダ料理プレート メランジェスタイル(※)を味わいました。白木さんの講演でも話の出たバナナの蒸し焼きをはじめ、主食とされるイモ類や豆類、アガゴトという豚モツのトマトスープの煮込みなどがバナナの葉の上に盛り付けられました。参加者にとっても遠いアフリカ・ルワンダに思いを馳せる時間となりました。


※ルワンダの食事スタイルで、いろいろな鍋から取り出して盛り合わせるという意味

 

今回のSDGs 17の目標はこれ! → 

 


 

白木夏子さんのキャリアや人生については、11/18(木)配信のSTORYで詳しく取り上げます。お楽しみに!

 

協力

▼HASUNA

住所/東京都渋谷区神宮前5-39-3 表参道OSAKI.SQUARE.BLD 1F
TEL/03-3409-1847

公式ホームページ
https://hasuna.com/

 

▼フェアトレードショップmeets

場所/名古屋市中村区平池町4-60-7  JICA中部なごや地球ひろば1F
営業時間/火〜土曜日 11-17:00
定休日/日・月曜日  ※臨時休業7/22(木)、7/29(木)

公式ホームページ
https://8meets.jp/

 

▼主催 Nagoya Eco Club(ナゴヤエコクラブ/通称:なごエコ)
https://nagoeco.jp/

 


▼10月なごエコイベント

 

「お茶の実を絞って保湿クリームをつくろう」

詳しくはこちら
https://nagoeco.jp/?p=852

日 時/10月30日(土) 午前の部10:00 ~12:00、午後の部13:30~15:30
会 場/中日メディアブレーン セミナールーム(名古屋市中区栄2-11-30 セントラルビル5F)
定 員/各部 8人(先着順)/残席少
参加費/1人 3,500円

主 催/Nagoya Eco Club
協 力/たねのしずく研究所

 

▼お申込みはこちら

https://business.form-mailer.jp/fms/f6230dd5151188

先着順でご案内いたします。

※お申込みいただいた方には、1週間以内にメールにてご案内をお送りいたします。

★Nagoya Eco Clubでは、ただいは会員を募集しております。
会員の皆さまへは、ナゴヤNAT’sや環境情報紙『Risa』よりも早く「なごエコイベント」の開催情報をお知らせしております。
よろしければぜひご登録ください。

▼なごエコ会員登録はこちら
https://nagoeco.jp/?page_id=817

※Nagoya Eco ClubはナゴヤNAT’sを運営している中日BB、編集している中日メディアブレーンが運営をしている、東海地方に暮らすSDGsに関心の高い人や企業・団体に向けたクラブです。

 


★なごエコとは

“サステナブル(=持続可能)で快適な暮らし”をテーマに、人と環境の関わりについて考え、行動するきっかけを提供してくれるNagoya Eco Club(ナゴヤエコクラブ/通称:なごエコ)。

SDGsに関心の高い企業・団体との交流促進、会員同士の交流など、サステナブルな生活・社会の実現を目指すことを目的に2020年9月にスタートした子供からシニアまで誰もが参加できる会員制クラブです。

 


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