開催報告『お茶の実を搾って保湿クリームをつくろう』

“サステナブルで快適な暮らし”をテーマに、人と環境の関わりについて考え、行動するきっかけを提供するNagoya Eco Club、通称なごエコ。毎月SDGsを考えるきっかけになるイベントが企画されています。

今回は、お茶の実から抽出したオイルを使った保湿クリームを作るワークショップイベントが開催されました。

 

お茶の実を搾って保湿クリームをつくろう

10月30日(土)に、なごエコイベント、「お茶の実を搾って保湿クリームをつくろう」が開催されました。

会場は、地下鉄伏見駅から徒歩5分の中日メディアブレーンのセミナールーム。10代から70代の男女14人が参加しました。

「岐阜のマチュピチュ 天空の茶畑」と話題の岐阜県揖斐郡揖斐川町春日上ヶ流地区に広がる茶畑

講師は、オイルアドバイザーで日本茶インストラクターでもある岐阜県揖斐川町のたねのしずく研究所の山田泰珠さん。

岐阜県揖斐川町には豊かな自然に包まれた耕作放棄茶園がたくさんあるそうです。これらの地元資源を生かし、茶の実から搾るオイルや関連商品の製造・販売をしています。ツバキ科である茶の木の実には、ビタミンE(α-トコフェロール)の含有量が多く、抗酸化作用や保湿作用にも優れ、最近では大手の化粧品ブランドにも採用されているそうです。荒れ果てる耕作放棄茶園に人が入ることで、獣被害を防ぎ、収穫・加工作業などの労働や観光農園など産業振興へもつながっています。

 

茶畑でお茶の花が見られる機会が少ないのはなぜ?

お茶の花と実

秋から冬にかけてはお茶の花の時期ということで、前日に摘んだお茶の花と実を見せてもらいました。お茶はツバキ科なので、ツバキに似た直径2~3センチほどの花で、ほのかに柑橘系の香りがあります。実は緑色で堅く、でこぼこした形です。熟してくると茶色く変色し、はじけて中の種が飛び出します。

姿も香りも控えめで可愛いらしいお茶の花ですが、お茶農家には歓迎されません。秋から冬にかけては、来年良い葉をつけるために木が栄養分をしっかりと蓄える大切な時期なので、農家は新芽への養分確保のために花が咲く前のつぼみの時期に摘み取ってしまう事が多いのです。

また、お茶の花は、木が弱っているときに咲くともいわれています。もともと、お茶の木には「栄養生長」と「生殖生長」の2つがあり、栄養状態が良いと葉や茎を成育させ、栄養状態が低下すると、子孫を残す方向へと進むため花芽ができ、花が咲き始めるそうです。

この2つの理由から、お茶の葉を収穫する畑では花や実はあまり見かけませんが、休耕茶園ではこの時期にお茶の花が見られるとのこと。

 

こだわりの原料で手づくり保湿バーム

講師の山田泰珠さんからオイルについて話を聞く参加者

収穫して乾燥させた茶の実をミキサーで細かく砕き、コーヒーフィルターで包んで搾油機に入れ、オイルを搾り出します。茶の実オイルはゆっくり滴り落ちるため、搾っては待ち、搾っては待ちを何度か繰り返します。鮮やかな黄色のオイルが染み出してきた時には、「出てきた!」と感嘆の声を上げる参加者たち。搾りたての茶の実オイルをニホンミツバチのミツロウと湯煎して冷やし固めれば保湿クリームの出来上がりです。

茶の種からオイル絞り出す(左)、乾燥させた茶の種(右)

 

鮮やかな黄色のオイルがゆっくりと滴り落ちる(左)、出来上がった保湿バーム(右)

作業の合間には、山田さんから「サラダ油とはどんな油?」「油に入っている酸化防止剤はどのようにして酸化を防いでいるのか?」といった質問が出され、答えに窮する参加者。「食用オイルは原料の種類や製造法によって多くの種類があることが分かった。購入する際は原材料表示などよく見るようにしたい」など、日ごろ使っている油について考える機会になりました。

 

 

今回のSDGs 17の目標はこれ! → 

 


茶の実オイルについて、以前ナゴヤNAT’sで紹介しています。

>>>https://nats.nagoya/?p=1294

 

協力

▼たねのしずく研究所

住所/岐阜県揖斐郡揖斐川町市場1468番地
TEL/0585-35-8632

公式ホームページ
https://seedoillab.com/

 

▼主催 Nagoya Eco Club(ナゴヤエコクラブ/通称:なごエコ)
https://nagoeco.jp/

 


▼1月なごエコイベント

「エコ容器でキッチンガーデンにチャレンジ!」

日 時/2022年1月15日(土) ❶10:30~12:00 ❷14:00 ~15:30
会 場/中日メディアブレーン セミナールーム(名古屋市中区栄2-11-30 セントラルビル5F)
定 員/各8人(先着順)
参加費/1人 4,000円

主 催/Nagoya Eco Club
協 力/唐草ナレッジ

SDGsの番号/12番「つくる責任つかう責任」

 

▼お申込みはこちら
https://business.form-mailer.jp/fms/039d6198157727

 

先着順でご案内いたします。

※お申込みいただいた方には、1週間以内にメールにてご案内をお送りいたします。

★Nagoya Eco Clubでは、ただいま会員を募集しております。
会員の皆さまへは、ナゴヤNAT’sや環境情報紙『Risa』よりも早く「なごエコイベント」の開催情報をお知らせしております。
よろしければぜひご登録ください。

▼なごエコ会員登録はこちら
https://nagoeco.jp/?page_id=817

※Nagoya Eco ClubはナゴヤNAT’sを運営している中日BB、編集している中日メディアブレーンが運営をしている、東海地方に暮らすSDGsに関心の高い人や企業・団体に向けたクラブです。

 


★なごエコとは

“サステナブル(=持続可能)で快適な暮らし”をテーマに、人と環境の関わりについて考え、行動するきっかけを提供してくれるNagoya Eco Club(ナゴヤエコクラブ/通称:なごエコ)。

SDGsに関心の高い企業・団体との交流促進、会員同士の交流など、サステナブルな生活・社会の実現を目指すことを目的に2020年9月にスタートした子供からシニアまで誰もが参加できる会員制クラブです。

 


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