瀬戸・岩屋堂 満月と新月の日だけ開く店

先週6月9日(金)、夜空を見上げれば満月という日でした。
そんな満月の日と、新月の日限定でオープンするというお店が、瀬戸市の岩屋堂公園内にあるのです。その名も「オオカミのおなか」。
「満月の日」に合わせて取材に行ってきました。



空き家を活用、昨秋スタート

左から鵜飼真澄さん、西牟田早苗さん、山本公代さん

愛知高原国定公園内、瀬戸市北東の山奥にある岩屋堂といえば、夏は天然プール、秋は紅葉狩りが楽しめるスポットとしてお馴染みですね。ただ、近年は名物の「50mプール」がなくなり、川のそばの売店も常時開設されているのは数店舗と寂しい状況がありました。

そんな状況を改善すべく立ち上がったのが、西牟田早苗さん。鵜飼真澄さん、伊里さやかさんと一緒に「オオカミのおなか」の切り盛りしながら、岩屋堂の近くにある、野菜をたっぷり使ったランチが人気の「黒猫とほうき@tane cafe」を経営しています。

「岩屋堂を訪れる観光客の方でtane cafeにもいらっしゃる方は多く、たびたび『あの周辺には休めるところがほとんどないしね~』という声を聞きました。何か力になれることはないか、岩屋堂で楽しんで、瀬戸のいい思い出を持ち帰ってほしいと、この『オオカミのおなか』を始めることになりました」と西牟田さん。

瀬戸市の空き家再生プロジェクトによって誕生したツクリテの活動拠点「深川アパートメント」や、同じ岩屋堂公園内にある「ロックハウス」の運営にも携わってきた西牟田さん。「オオカミのおなか」については、「昨年10月上旬に急きょ行うことになり、大急ぎで準備して、紅葉シーズンに間に合わせました」

 


岩→石、森→オオカミ!?

「オオカミが遠吠えしそうな森の中」にあるお店は、店名もメニュー名もユニーク。

岩屋堂の「岩」→石。「森の中にあるので何か動物を」と思い付いたのがオオカミ。オオカミと石が出てくる物語といえば、「あかずきん」や「7匹のこやぎ」ですね。

「物語通りだとオオカミはお腹に石を入れられてしまうのですが、ここでは私たちが石となって、訪れる方の胃袋を満たせるようにお料理やドリンクを提供します。内装がピンク色なのは、胃袋の中をイメージしたから(笑)」(西牟田さん)

メニューは「オオカミバーガー」(瀬戸豚100%使用のハンバーグ入り)や「クマのお茶」(カモミールとミントのハーブティー)というネーミング。「オオカミを始めるにあたって、広島県尾道市で行われている空き家再生プロジェクトを参考にしようと見学に行きました。そこでは、【あなごのねどこ】というゲストハウスや、【ネコノテパン工場】とうパン屋があって、動物にちなんだステキな名前の施設があって、いいな~と思ったので取り入れてみました」

 

野菜は地球を救う!

tane cafeのランチプレート(1,300円)

オーナーの西牟田さんは名古屋市出身で、会社員時代は「コープあいち」に勤め、食育や組合員の活動支援の企画をしていた経験から、瀬戸市へtane cafeをオープンするために移住を決意。今から4年前のことです。「名古屋市内からは1時間程度とそれほど遠くないのに、自然がたくさんある瀬戸。オオカミのおなか、tane cafeで提供する料理には、地元の農家さんがつくるおいしい旬の野菜や食材をたっぷり使っています。オオカミが空いていない日はぜひtane cafeへ遊びにいらしてください」

次の営業日は、新月にあたる6月24日(土)。ランチタイムから夜7時ごろまでオープンしています。7月は、9日(土)と23日(日)ですが、「気温が上がって清々しい日には突如オープンすることもあります」とのこと。Facebookで開店情報を更新中です。岩屋堂公園の駐車場から橋の方向へ歩いていく道沿いに目印となる看板が出ていますよ。

7月中旬以降、お子さんの夏休みのお出かけを計画している方、岩屋堂へ遊びに出かけてみては?

 


●取材協力/空家再生プロジェクト オオカミのおなか

空家再生プロジェクト オオカミのおなか

瀬戸市岩屋町28
https://www.facebook.com/ookaminoonaka/